香水(フレグランス)について、いくつかのことをお伝えしてきましたが、次にお伝えしたいのは、10年ほど前に一大ブームを築き、今は日本人の生活にすっかり定着した兆しのあるアロマエッセンシャルオイルについて触れていきたいと思います。

アロマエッセンシャルオイルは、植物の香り成分を抽出したもののこと。花や葉、果実の皮、根や茎を蒸したり、圧搾したりして丁寧に抽出していきます。

わずかな香りのエッセンスを得るために、多くの植物と手間暇が必要となりますから、希少植物から抽出するものなどはとくに非常に高価なものとなります。

植物由来のアロマエッセンシャルオイルはフレグランスの香料となることも多いです。

しかし、香りの安定性、フレグランスとして販売するときのコストを考えると貴重なアロマエッセンシャルオイルをつかうより、安く手に入り、香りも安定する合成香料を使用した方がより効率的となります。

アロマエッサエンシャルオイルは、安価に、手軽に香りを愉しむ、という面では合成香料を用い、化学的につくられたフレグランスよりやや分の悪い傾向にあります。

ただ、化学薬品に反応しやすく、合成香料をつかったフレグランスを嗅ぐと「気分が悪くなる」「アタマが痛くなる」「吐き気がする」というような人には、安心して香りを愉しむことができる優れものだと思います!

アロマテラピーというコトバをご存じかと思いますが、これは、アロマエッセンシャルオイルをつかって心身を健康に保つ、不調な部分を改善させる、というような目的を持った、ただ単に香りを愉しむ、というより医療に近い使用法です。

フレグランスの項では、いま現在主流となっている18のフレグランスノートについてご紹介しましたが、アロマエッセンシャルオイルにも、基本となる8つのノートがあります。

先にご紹介したフレグランスノートとかぶる部分もあり、異なる部分もあり、面白いですよ!では、一種類ずつ説明していきますね。

まずは、“シトラスノート”。爽やかな柑橘系の香りです。主なものに、オレンジ、ベルガモット、レモン、グレープフルーツ、タンジェリン、和風なところでユズなどもあります。

次は“アロマティックノート”。料理などで使用されることの多い、ハーブ系の香りです。フェンネル、ペパーミント、ローズマリー、マジョラム。意外なところでバニラもこのハーブに含まれます。

“スパイシーノート”には、ハーブと似通った部分もありますが、より刺激のつよい香り。シナモン、ジンジャー、ブラックペッパーなど。

“オリエンタルノート“は東洋的でエキゾチックなイメージ。イランイラン、サンダルウッド、パチュリー、ベチバーなどがこのノートに含まれます。

“フラワリーノート”は、その名の通り、甘くかぐわしい花々のノートです。ローズ、ジャスミン、ラベンダー、ゼラニウムなど。

“ウッディノート”は、思わず深呼吸したくなるような森林の香りです。シダーウッド、サイプレス、ジュニパーベリー、ローズウッドなど。

“バルサムノート”も、樹木に関係するのですが、樹脂系といって濃厚な芳香を感じさせるもの。フランキンセンス、ベンゾイン、ミルラなどがこのノートに属します。

最後は“モッシーノート”。こちらも樹木に関連するのですが、コケの部分。オークモスが代表的です。

これから、あなたをしあわせになれるナチュラルなアロマの世界にご案内しましょう!