高級ブランドの名前のよく知られた有名な香水を買おうとして、同じブランド、の同じ名前を冠した香水なのに、価格がぜんぜん違う?と驚いたことはありませんか。

日本で買うのと、関税のかからない本国で買うのとでは価格が異なる、といったようなことではなく、値段の違いはおもに香水の“濃度”の問題なのです。

香水は重い(濃度が濃い)ものから軽い(濃度が薄い)ものまで順に、

パルファン(エクストレ)
オードパルファン(パルファンドトワレ)
オードトワレ(オーデレジェール)
オーデコロン
(練り香水)

という名称がついており、基本的には同じ名前の香水でも、上に行けば行くほど高価、下にいけばいくほど安価で、収入の少ない若者でも気軽に手にすることができます。

濃度というのは、“香り”の元となるもののことで、アルコールの濃度が低いほど、高価で香りの持続性の高い香水ということになります。

練り香水にはアルコールは含まれていません。練り香水はリップクリームのような形状のものに匂いがついたもの、と考えていただくとわかりやすいと思います。適量を指にとって肌につけ、ほのかな匂いを楽しむもので、オーデコロンより安く買えることが多いので一番下の段に加えました。

しかし、いちばん濃度の濃いとされるパルファンでも、アルコール濃度が80パーセントほどありますし、オーデコロンでは90パーセント以上がアルコールでできていますから、香水と呼ばれるものの正体はほとんどアルコールでできていると言って間違いありません。

しかし、いちばん軽いオーデコロンで香りの持続力が1〜2時間、オードトワレでは3〜4時間、オードパルファンでは5時間、いちばん重いパルファンでは平均で7時間、ときには12時間も香りが持続することもあると言いますから、香水に含まれた香料がいかに強力な匂いを放っているかは推して知るべし、ですね。

これらの香水の種類を選ぶ際、お財布と相談して買えるランクのものを買う、というのが経済的な面から考えればしごく妥当のような気もします。

しかし、ただ単に値段の問題ではなく、これらの香水の特性を考えて選ぶことが本来理にかなった方法なんですよ!

パルファンは値段が高価なこともありますし、その香水をプロデュースしたブランドの顔とも言えるべき商品です。

ですから、パルファンよりランクの劣る商品より、よりグレードの高い香料がつかわれていたり、香水瓶やパッケージにお金がかかっていることもあります。

安価な香水をバシャバシャと浪費するより、少量つけても持続力のあるパルファンの方が経済的であったりするケースも否めません。またセンスのいい高級な香水瓶はインテリアとしても楽しめますよね!

オードパルファン、オードトワレ、オーデコロンの「オー」というのは、フランス語の水のこと。香水のほとんどがアルコールでできているとお伝えしましたが、アルコール分は揮発してしまえばただの水になります。

つまり、「オー」の文字のついたオードパルファン、オードトワレ、オーデコロンは、水のように軽いフレグランス、という意味なんですね。

トワレはまだ香水に近いのですが、オーデコロンの本来の意味は「ケルンの水」。匂いのついた水、くらいの意味だそうです。オーデコロンは、練り香水同様、ほんのり香りを楽しみたいという人にオススメです。