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目的別アロマエッセンシャルオイル活用法「冷静さを取り戻すために」

「元気になりたい」人のためにオススメのエッセンシャルオイルとして前項にてご紹介したシトラスノートのベルガモットには、不安や憂鬱を一掃する効果とともに、心を落ち着かせる効果があることをお伝えしました。

彼氏とケンカしてしまったとき、上司に理不尽な叱責を受けたとき、やることなすことうまくいかず、裏目に出てばかりでムシャクシャしてどうしょうもないときなど。

いったん、心を落ち着かせて冷静さを取り戻すのに有効なエッセンシャルオイルは、シトラスノートのベルガモットのほかにもたくさんありますよ!

ヒステリックな怒りを静めるために効果的なエッセンシャルオイルの代表格はフラワリーノートの“ラベンダー”。

もう幾度となく映像化されてきた、青春SF小説のヒット作では、この「ラベンダーの香り」によってタイムスリップするという、重要アイテムとしてつかわれていましたね。

心地よい眠りをもたらし、不眠症に効果がある香りとしても“ラベンダー”はよく知られています。

ささくれだった気持ちを慰撫するようにやさしく癒やしてくれるのが、オリエンタルノートの“サンダルウッド”とバルサムノートの“フランキンセンス”。ウッディノートの“サイプレス”は森林浴の香り。深く深呼吸すれば、気持ちはグンとラクになるでしょう。

冷静さを取り戻したいとき。これらの精油を嗅いでみて、いまの自分の気分に合うもの、もっとこの匂いを嗅いでいたい、自分の好きな香りだと思うものをひとつ、あるいは複数購入してみましょう。

それをティッシュや化粧品コットンなどに一滴、あるいは二滴、少量をしみこませ、部屋のどこかに置いておく、という方法があります。

いくつかのアロマエッセンシャルオイルを組み合わせ、自分で手作りアロマエッセンシャル香水をつくってみるのもよいと思いますよ!

外出先にも持参でき、ハンカチやボディにシュッとふきつけて使えば、気軽にリフレッシュすることができます。

作り方はいたって簡単!まずは、無水エタノール(アルコール)、精製水を薬局で購入。調理用の計量スプーン、ガラス瓶を用意すれば準備OKです。

エッセンシャルオイルは、香りがつよいので食品への匂い移りの心配もありますから、計量スプーンは料理用のものと必ず区別して使用するようにしてください。

ガラス瓶に、無水エタノールを8ミリリットル、アロマエッセンシャルオイルを、合計24滴入れ、最後に精製水1ミリリットルを加えて割り箸などで静かにかき混ぜて完成です。

先ほどご紹介したアロマを使うなら、サンダルウッド5滴、サイプレス2滴、ベルガモット2滴、フランキンセンス6滴、メインとなるラベンダー9滴がオススメのレシピです。

アロマティックノートに分類される“ペパーミント”や、ウッディノートの“シダーウッド”も落ち着きを取り戻させてくれるのに効果的なアロマ。先ほどご紹介した、アロマと併せてぜひ活用してみてくださいね!

目的別アロマエッセンシャルオイル活用法「元気になりたいあなたに」

アロマエッセンシャルオイルの特徴のひとつは、ただ単に香りを愉しむためだけでなく、「こういった自分になりたい」「このような症状を改善したい」というような目的別レシピができるということです。

今回は、目的別アロマエッセンシャルオイル活用法として、「最近なんだか気力がない」、「なにごともやる気が出ない」といった人のために、もう一度元気を取り戻させるアロマエッセンシャルのレシピをこっそり教えちゃいます!

ふさぎがちな気分を晴れ晴れとさせてくれる効果のあるエッセンシャルオイルの代表格と言えば、シトラスノート。

アロマ初心者にもオススメできる「絶対に間違いない!」エッセンシャルオイルは、“グレープフルーツ”。

なんと言っても。グレープフルーツの学名であるparadisiはパラダイスの語源、楽園を意味するラテン語です。

パラダイスに行けちゃうくらい、ハッピーになれるグレープフルーツのエッセンシャルオイル、元気が出ないときに使わない手はない!

もっと嬉しいことに、近年グレープフルーツには脂肪を燃焼するなどダイエット効果があることが分かりました。元気になれるし、さらにキレイにもなれちゃうなんて!グレープフルーツの効果はスゴイ!

グレープフルーツ同様柑橘系の仲間であるレモン、ベルガモットも気分シャッキリ、元気になれる効果が期待できます。

レモンには抗菌作用があることも知られ、古来から食中毒の解毒剤としてもつかわれてきました。

そんなレモンのエッセンシャルオイルはあの柑橘独特の爽快感あふれる香りでモヤモヤ気分を一掃し、集中力を高めてくれる作用があります。試験勉強前なのに、やる気が出ない…、なんてときはこのレモンのエッセンシャルオイルをつかってみてはいかがでしょうか。

ビタミンCも豊富なので、肌荒れなどにも効果があるのが嬉しいですね!

ベルガモットの香りは、みなさんよくおなじみの、あの飲み物に入っていますよ。アールグレイティです。さっぱりとしたシトラス系の香りがしますよね。

ベルガモットの果実はレモンよりよっぽど苦みがつよく、食用には不向きなのだそうです。

芳香はすばらしいので、紅茶の香り付けのほか、オーデコロンの原料としてもよく知られています。オーデコロンのさっぱり気持ちよい清涼感はこのベルガモットのエッセンシャルオイルの香りに由来するのですね。

このベルガモットのエッセンシャルオイルのすぐれたところは、心を落ち着かせる効果と、不安や憂鬱を一掃し、気持ちを前向きにしてくれる効果を併せ持っているということ。

正体の分からない不安感、モヤモヤに心が支配され、何事も手につかない…、なんてときは、このベルガモットのエッセンシャルオイルをつかうとよいですよ!

シトラスノートのエッセンシャルオイルで気をつけなければならない点は、肌に直接つけて日に当たらないようにする、ということ。溌剌とした柑橘系の香りは太陽ととても相性がよい気がするのですが、エッセンシャルオイルが肌についたまま、日に当たるとシミの原因となってしまう「光毒性」があるんです。

グレープフルーツ、レモン、ベルガモットは柑橘系の中でもとくに「光毒性」がつよいので注意しましょう。これらのエッセンシャルオイルをつかうときは、夜寝る前につかうのがオススメ!ベルガモットは安眠効果も期待できるので一石二鳥です。

ナチュラル派のあなたにオススメしたい!アロマエッセンシャルオイル

香水(フレグランス)について、いくつかのことをお伝えしてきましたが、次にお伝えしたいのは、10年ほど前に一大ブームを築き、今は日本人の生活にすっかり定着した兆しのあるアロマエッセンシャルオイルについて触れていきたいと思います。

アロマエッセンシャルオイルは、植物の香り成分を抽出したもののこと。花や葉、果実の皮、根や茎を蒸したり、圧搾したりして丁寧に抽出していきます。

わずかな香りのエッセンスを得るために、多くの植物と手間暇が必要となりますから、希少植物から抽出するものなどはとくに非常に高価なものとなります。

植物由来のアロマエッセンシャルオイルはフレグランスの香料となることも多いです。

しかし、香りの安定性、フレグランスとして販売するときのコストを考えると貴重なアロマエッセンシャルオイルをつかうより、安く手に入り、香りも安定する合成香料を使用した方がより効率的となります。

アロマエッサエンシャルオイルは、安価に、手軽に香りを愉しむ、という面では合成香料を用い、化学的につくられたフレグランスよりやや分の悪い傾向にあります。

ただ、化学薬品に反応しやすく、合成香料をつかったフレグランスを嗅ぐと「気分が悪くなる」「アタマが痛くなる」「吐き気がする」というような人には、安心して香りを愉しむことができる優れものだと思います!

アロマテラピーというコトバをご存じかと思いますが、これは、アロマエッセンシャルオイルをつかって心身を健康に保つ、不調な部分を改善させる、というような目的を持った、ただ単に香りを愉しむ、というより医療に近い使用法です。

フレグランスの項では、いま現在主流となっている18のフレグランスノートについてご紹介しましたが、アロマエッセンシャルオイルにも、基本となる8つのノートがあります。

先にご紹介したフレグランスノートとかぶる部分もあり、異なる部分もあり、面白いですよ!では、一種類ずつ説明していきますね。

まずは、“シトラスノート”。爽やかな柑橘系の香りです。主なものに、オレンジ、ベルガモット、レモン、グレープフルーツ、タンジェリン、和風なところでユズなどもあります。

次は“アロマティックノート”。料理などで使用されることの多い、ハーブ系の香りです。フェンネル、ペパーミント、ローズマリー、マジョラム。意外なところでバニラもこのハーブに含まれます。

“スパイシーノート”には、ハーブと似通った部分もありますが、より刺激のつよい香り。シナモン、ジンジャー、ブラックペッパーなど。

“オリエンタルノート“は東洋的でエキゾチックなイメージ。イランイラン、サンダルウッド、パチュリー、ベチバーなどがこのノートに含まれます。

“フラワリーノート”は、その名の通り、甘くかぐわしい花々のノートです。ローズ、ジャスミン、ラベンダー、ゼラニウムなど。

“ウッディノート”は、思わず深呼吸したくなるような森林の香りです。シダーウッド、サイプレス、ジュニパーベリー、ローズウッドなど。

“バルサムノート”も、樹木に関係するのですが、樹脂系といって濃厚な芳香を感じさせるもの。フランキンセンス、ベンゾイン、ミルラなどがこのノートに属します。

最後は“モッシーノート”。こちらも樹木に関連するのですが、コケの部分。オークモスが代表的です。

これから、あなたをしあわせになれるナチュラルなアロマの世界にご案内しましょう!

日本では貴族男性だけでなく武士もフレグランスを好んだ!?香道の話

香水のルーツは、古代の宗教儀式などで用いられたお香。フランス語で香水のことを、パルファン(=Parfum)と言いますが、こちらの語源はPer Fumum(煙で)というコトバなんです。

アルコールという物質が発見され、香りをこのアルコールに閉じ込め保存する、という画期的方法を編み出し、それが商品化されるようになったのが10世紀頃のこと。香水文化の始まりです。

香りを直接シュッシュッと吹きかけて使えるという手軽さが受け、西洋ではその頃から香水が親しまれてきましたが、日本では、衣類、部屋などに「香を焚きつけて使う」のが長いこと主流でした。

瓶に入った香水が広まるようになったのは、明治時代に入ってから、ごく最近のことなんです。

今も雑貨屋さんやヒーリングショップなどでは「インセンス」という名称のお香が焚かれていることが多いですが、「香りを纏う」という意味では断然香水をつかいますよね。

日本の“香”についての歴史は古く、中国伝搬の貴重な「香木」(香りのよい木)を国が大切に保管する場所として、香りの専門機関「御香所(ごこうしょ)」がつくられ、そこでは宗教儀式、政治儀式を執り行う際に欠かせない“香”の研究が日夜真剣になされていました。

この日夜たゆみない“香”の研究こそ、後世でいうところの“香道”の礎となりました。室町時代には“香道”についてのルール、マナーがしっかり確立されていたと言います。

室内や着物に香を焚きしめるのは主に女性たち、あるいは、女性的な、と言ってしまったら語弊があるかもしれないのですが、雅(みやび)な趣味を好む貴族や、貴族の暮らしぶりに憧れる一部の武士(戦や猛々しいことを好まない)たちのイメージがあるかもしれません。

しかし、戦国時代の猛々しい有名な武将たちも“香”に夢中になっていたようですよ。

正倉院に納められた、「黄熟香」という貴重な香木を、織田信長が東大寺に攻め入った際、強引に切り取って持ち帰ったというのは有名な話。

戦国時代の名武将たちはみなお気に入りの“香”を持っていたようです。戦の際、「万が一敵方に討ち取られるようなことがあっても恥ずかしくないように」、と衣服に香を焚きつけてから出陣する武将も大勢いました。

単に、好みの匂いの香を焚きつけるのではなく、いくつかの匂いを組み合わせて調香し、その香りの正体を当てる。という“香道”の中の“組香”は、理数的な要素も高い、いわば頭脳ゲーム。

女性ももちろんたしなみますが、勝ち負けにこだわり、ゲームに白熱してしまうのは、むしろ男性の方だったのえはないでしょうか。

“香道”のルールでは、「優劣を競うものではなく、風流を愉しむ」ことがよし、とされていますが、実際の現場は闘志の白い炎がメラメラと燃え上がる場所だったに違いありません。

西洋の香水分類は18種類とお伝えしましたが、この“香道”における香りの種類は、元となる香木の香質(フレグランスノートに相当する部分)を味覚に例えて、辛(シン)、甘(カン)、酸(サン)、鹹(カン=塩辛い)、苦(ク)と5種類に分類し、「五味(ごみ)」と呼んでいます。

また、その香木に含まれる樹脂の質、量の相違性から、伽羅(きゃら)、羅国(らこく)、真那伽(まなか)、真南蛮(まなばん)、佐曾羅(さそら)、寸聞多羅(すもんたら)の6種類に分類したものを「六国(りっこく)」と呼び、それらを併せて「六国五味」と言います。

無数の香りの組み合わせが生まれることはご理解頂けると思います。

権力と頭脳、風流を誇った貴族や武士たちが夢中になったことは想像に難くないですよね。