「気に入った異性を絶対に自分のものにしたい!」という思いは古今東西、男女問わず、多くの人が持つ原始的欲求のひとつ。

フレグランスノートの項では、動物性香料であるムスク(ジャコウジカ由来)、アンバーグリス(マッコウクジラ由来)、シベット(ジャコウネコ由来)などが、異性をひきつけるフェロモン系の香料として長年つかわれてきた話をしました。

植物由来の香りに限定されたアロマエッセンシャルオイルに、動物性のフェロモンに匹敵する効果は果たして期待できるのでしょうか。

その答えは、オリエンタルノートのエッセンシャルオイルにありました。フレグランスでもオリエンタルノートは「東洋的でエキゾチックな香り」のイメージです。

ムンとした熱気と湿度の高さの中に香る、熟した果実や色鮮やかな花々の甘くかぐわしい香り…。

西欧諸国に住む人々がイメージするオリエンタル(東洋)は、おもに東南アジア地域の文化や雰囲気。同じアジア圏(オリエント)に住む私たち日本人も西欧の人々と同じように、自国文化との違いに憧れを抱きます。

オリエンタルノートの“イランイラン”は、そのものズバリ!「インドネシアでは新婚初夜にベッドに花弁を散らす花」。濃厚な甘さは「セクシー系」の代表格!

生理前の緊張や、更年期障害など、女性特有の不快な症状の緩和に効果をもたらすアロマでもあります。

同じくオリエンタルノートの“ヴァレリアン”。甘さと同時にウッディ系のあたたかな香りも感じさせるアロマです。

心の動揺を鎮める作用があるので、引っ込み思案の自分にサヨナラ!して積極的になりたいとき、ポンと背中を押してくれそうです。

“イランイラン”をつかったオススメの手作り香水レシピは以下の通り。

ガラス瓶に、無水エタノールを8ミリリットル、アロマエッセンシャルオイルを、合計24滴入れ、最後に精製水1ミリリットルを加えて割り箸などで静かにかき混ぜるところは、先ほどの「冷静さを取り戻したいとき」にオススメした手作り香水同様です。

アロマエッセンシャルオイルの配合は、セクシー系の香りに欠かせない、オリエンタルノートの“イランイラン”を6滴、“イランイラン”と相性のよい、フラワリーノートの“ジャスミン”を7滴、シトラスノートの“ベルガモット”は、今回は鎮静効果でなく、気分を高揚させる効果を狙って11滴。

これが計24滴の内訳です。

つぎは、オリエンタルノートの“ヴァレリアン”をつかったレシピのご紹介。“ヴァレリアン”は個性のつよいアロマで相性のよいアロマというのが少ないのです。

ここでは多ジャンルのアロマをつかって、“ヴァレリアン”の個性を上手にひきたてるレシピをご紹介します。

まず、メインとなる“ヴァレリアン”とアロマティックノートの“バニラ”を2滴ずつ。“バニラ”フレグランスではオリエンタルな香調と非常に相性のよい香料のひとつ。

フラワリーノートの中では比較的甘みの少ない“ゼラニウム”を8滴。このアロマも女性特有の症状に緩和をもたらしてくれます。

キリッとした爽やかさが特徴のシトラスノートの中でも、比較的華やかな甘みをもつ“オレンジ”を6滴。フラワリーノートでありながら、オリエンタルノートのイメージも感じさせる“ジャスミン”を6滴。

これで全24滴となります。

オリエンタルノートは「ものすごい好き!」というひとと、「苦手」というひとの好みがくっきり分かれるアロマでもあります。

しかし、男性を虜にするには、これぐらい、つよい個性を出しした方が得策かも?